保険」タグアーカイブ

寄稿> 世界的なリスクの潮流をつかむ

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リスク対策.com Web サイトに連載記事を掲載していただきました。

【海外のレジリエンス調査研究ナナメ読み!】
第 107 回:世界的なリスクの潮流をつかむ
Airmic / Top Risks and Megatrends 2020

リスクマネジメントや保険に従事する方々を対象に行われた調査の結果から、リスクの大きな潮流を掴もうという試みです。特に保険業界の方々にとって、参考になる内容が多いのではないかと思います。

下記 URL をクリックしてお読みいただければ幸いです。
https://www.risktaisaku.com/articles/-/35381

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BCM に採り入れることをお勧めしたい損害保険

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大手損保各社から、主に中小企業を対象として、地震による事業中断に伴う休業損失をカバーする保険が、2013 年の秋ごろから発売されています。

主な商品を以下にご紹介しますが、特徴的なのは、自社が直接被害を受けていなくても、離れた地域で発生した地震の影響で落ち込んだ利益に対して、保険金が支払われるということです(ただし対象とする地域を契約時に設定しておく必要があります)。

例えば、関東にあるメーカーが、主要な部品や原材料を九州のサプライヤーに依存している場合や、首都圏からの観光客が多いような関東郊外の観光地では、自社の設備などに損害が発生しないような遠くの地震による利益の減少が懸念されます。従来から提供されている利益保険は、自社の設備等に被害が発生したことによる事業中断が対象なので、自社の設備等に損害が発生しなければ、原則として保険金は支払われません。

自社に損害が発生しなかった場合に対するリスクファイナンスの手段としてはデリバティブも考えられますが、今回紹介する保険商品の方が、カバー金額に対する導入コストが安価なうえ、デリバティブよりも購入しやすいと思われます(デリバティブの取引は日本証券業協会の外務員に外務員として登録されている人しか出来ないが、保険は保険会社や代理店から購入できるため)。

特定地震危険補償利益保険(損保ジャパン)
https://www.sompo-japan.co.jp/hinsurance/risk/benefit/speq/

超ビジネス保険 – 休業に関する補償 – 地震休業補償特約(東京海上日動)
http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/hojin/jigyo/cho_business/hosho/kyugyo_tokucho06.html

このような保険商品は、現状ではあまり知られていないようですが、中小企業を中心に上手に活用していただきたいと思います。

 

合同会社 Office SRC 代表 田代邦幸

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寄稿> 世界の地政学的リスクの最新状況を俯瞰できるリスクマップ

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リスク対策.com Web サイトに連載記事を掲載していただきました。

【海外のレジリエンス調査研究ナナメ読み!】
第94回:世界の地政学的リスクの最新状況を俯瞰できるリスクマップ
Marsh / Political Risk Map 2020

大手損害保険会社であるマーシュが発表した、国・地域ごとの地政学的リスクの評価結果です。
Web サイトの方では、評価結果だけでなく国・地域ごとの分析や今後の予測も見られるようになっています。

下記 URL をクリックしてお読みいただければ幸いです。
https://www.risktaisaku.com/articles/-/27814

 

合同会社 Office SRC 代表 田代邦幸

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2019 年第 12 回 危機管理塾「アクサのBCP ー北海道地震、台風19号への対応」参加

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今日は新建新聞社(リスク対策.com)主催の「危機管理塾」に参加してきました。

この「危機管理塾」はもともと「防災や BCP、リスクマネジメントに取り組んでいる組織の担当者、有識者らを講師に招き、教育や訓練、研究に関する実践的な活動を発表いただくとともに、参加者の意見交換などを通じて、平時から相談しあえる危機管理コミュニティの創造を目指します」という趣旨で開催されている勉強会です(カギカッコ内は新建新聞社 Web サイトより引用)。

今回は『アクサのBCP ー北海道地震、台風19号への対応ー』というタイトルで、アクサ生命保険株式会社の BCP&DR マネージャー様が、同社における BCM や災害対策、昨年の北海道地震、今年の台風 19 号への対応内容などについて、現在のお取り組み状況やご経験を積極的に共有してくださいました。

同社の取り組み状況や北海道地震への対応については、既に「リスク対策.com」Web サイトに記事として掲載されていますので、ある程度は知っていましたが、今回は今年の台風への対応も含めて、記事になっていない話をいろいろお伺いすることができ、大変有意義でした。

私自身が特に重要なポイントだったと思ったところは次の通りです。

BCP に関連する年間のアクティビティが計画的に実施されている

講演の中で BCP に関連するアクティビティの年間計画を共有してくださいました。これには防災対策や BCMS の認証維持のための活動はもとより、演習やテスト、教育・トレーニングなど多様な活動が組み込まれており、組織的かつ計画的な活動として定着していることがよく分かりました。

従業員教育が体系的に実施されている

前述のアクティビティの中で、特に教育・トレーニングに関しては、階層別の教育体系が整理され、計画的に実施されていました。

災害対応におけるロジスティクスが詳細に検討されている

同社では東京本社が災害などによって業務遂行できなくなった場合には、札幌本社で事業継続を図ることになっており、その際には 100 人程度の人員が東京から札幌に移動することが想定されているそうですが、これらの人員の移動ルート・手段や札幌における仮住まいなども含めて、ロジスティクスが詳細に検討され、準備されていました。

 

もちろん、同社の取り組みの中には大企業ならではという部分もあり、同じような取り組みをできる企業はかなり限られると思います。しかしながら、(物量的な部分はさておき)考え方やアプローチに関しては、たとえ中小企業であっても取り入れられる部分があるのではないかと思います。このような、せっかく共有していただいた事例からいかに学び、これから起こり得る災害や事業中断に備えていくか、お客様とともに考えていきたいと思います。

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