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「危機管理産業展(RISCON TOKYO) 2022」にて登壇したパネルディスカッションでのスライド公開

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東京ビッグサイトにて開催されている「危機管理産業展 2022」のなかで、10 月 6 日(木)の 15:00 から設けられたセッション「想定が難しい新たなリスクへの挑戦 〜 オールハザード BCP はどこまで機能するのか 〜」に、BCI 日本支部事務局という立場で登壇させていただきました。

私はモデレーターから「想定外のリスクや新興リスク(emerging risk)を含め、オール ハザード BCP の考え方は?」というお題をいただいたので、BCM の実践という観点から説明をさせていただきました。

もともとの持ち時間が 10 分だったものを、5 分程度にまとめてお話ししましたので、伝わりにくい部分があったかも知れませんし、資料も配付されませんでしたので、取り急ぎ当日使用したスライドをここに掲載させていただきます。

(PDF ファイルはこちら:riscon2022tashiro_all_hazard_BCP.pdf

また、最後に一言というタイミングでは、時間の関係でスライドなしで口頭のみでお話をさせていただきましたので、使用する予定だったスライドを掲載させていただきます。

(PDF ファイルはこちら:riscon2022tashiro_BCP_accountability.pdf

いずれにしても、当日ご参加いただけなかった皆様には、スライドだけ見ても分からないと思いますので、後日あらためて YouTube「事業継続マネジメントについて語りつくすチャンネル」の方で語りたいと思いますが、今日は取り急ぎスライドのみ共有させていただきます。

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事業継続マネジメント(BCM)に関するガイドブックを出版させていただきました。特に中小企業の皆様が自力でに取り組まれることを想定して執筆させていただきましたので、お役立ていただければ幸いです

田代邦幸(著)『困難な時代でも企業を存続させる!! 「事業継続マネジメント」実践ガイド』(セルバ出版)1,980 円(税込)

合同会社 Office SRC 代表 田代邦幸

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YouTube: 介護事業者における BCM への取り組み方 ② – サービスや業務の優先順位を明確化する

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YouTube「事業継続マネジメントについて語りつくすチャンネル」に動画を投稿させていただきました。

第 21 回:介護事業者における BCM への取り組み方 ② – サービスや業務の優先順位を明確化する

2024 年 4 月から介護事業者に業務継続計画(BCP)の作成と、これに関する研修や訓練の実施が義務づけられます。

本件は全部で 4 回に分けてお送りする予定ですが、今回はその 2 回目として、介護事業者において BCP を作るために、サービスや業務の優先順位を検討する際の考え方やヒントについて語っております。

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事業継続マネジメント(BCM)に関するガイドブックを出版させていただきました。特に中小企業の皆様が自力でに取り組まれることを想定して執筆させていただきましたので、お役立ていただければ幸いです

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YouTube: 介護事業者における BCM への取り組み方 ①

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YouTube「事業継続マネジメントについて語りつくすチャンネル」に動画を投稿させていただきました。

第 20 回:介護事業者における BCM への取り組み方 ①

今回は、2024 年 4 月から介護事業者に業務継続計画(BCP)の作成と、これに関する研修や訓練の実施が義務づけられることに関して語っております。

本件は全部で 4 回に分けてお送りする予定ですが、今回はそのためのイントロとして、介護事業者の BCP について現時点で知っておいていただきたいことを、3 つにまとめてお伝えします。

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事業継続マネジメント(BCM)に関するガイドブックを出版させていただきました。特に中小企業の皆様が自力でに取り組まれることを想定して執筆させていただきましたので、お役立ていただければ幸いです

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合同会社 Office SRC 代表 田代邦幸

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寄稿> BCP の実効性を高める「演習」のポイント

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新建新聞社様の Web メディア「リスク対策.com」に標記のような記事を寄稿させていただきました。

実は新建新聞社様の主催で、演習の企画・運営に必要なノウハウを学ぶための講座を 8 月下旬に開かせていただくことになっており、そのための PR を兼ねた記事なのですが、BCP に基づく演習を実施することの意義や、演習を企画・運営する上でのポイントなどについて解説させていただきました。

次の URL からお読みいただければ幸いです。

https://www.risktaisaku.com/articles/-/71063

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事業継続マネジメント(BCM)に関するガイドブックを出版させていただきました。特に中小企業の皆様が自力でに取り組まれることを想定して執筆させていただきましたので、お役立ていただければ幸いです

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合同会社 Office SRC 代表 田代邦幸

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「CBCI 資格認定トレーニングコース」の受講をお勧めする理由

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2022 年より、シンガポールの BCP Asia 社が運営している「CBCI 資格認定トレーニングコース」のオンライン日本語コースで講師を担当させていただくことになりました。

この「CBCI 資格認定トレーニングコース」は、事業継続マネジメント(BCM)の実務に必要な基礎知識を網羅的に学べるように構成されています。コースの内容は、BCM のガイドラインとして世界で最も参照されている「Good Practice Guidelines」に準拠しているので、世界標準となっている BCM の手法を体系的に学ぶことができます。

そこで本稿では、日本で BCM に関する仕事に従事されている皆様に、この研修コースをお勧めしたい理由を説明させていただきます。

コースの内容

コースの内容は Good Practice Guidelines(略称 GPG)に基づいて次のような構成となっており、事業継続計画(BCP)の作成にとどまらず、BCM の実務全体がカバーされています。

  1. ポリシーおよびプログラムのマネジメント(適用範囲の設定やプログラム全体の計画など)
  2. 事業継続の適用(教育訓練や意識付けなど)
  3. 分析(事業影響度分析やリスクアセスメントなど)
  4. デザイン(事業継続戦略の検討など)
  5. 導入(BCP の作成と管理、コミュニケーション計画など)
  6. 妥当性の確認(演習や BCM 活動の見直しなど)

BCM の「世界標準」とはどういうことか?

BCM の概念や手法は欧米で開発された後に日本に輸入されましたが、日本では欧米に比べて地震・津波や豪雨災害などのリスクが大きいことなどから、災害対策の延長線上で日本流にアレンジされながら BCM の普及が進みました。そのような経緯から、日本における BCM には次のような特徴があります。

  • 地震や豪雨災害などの災害に対応する前提で BCP が作られることが多い
  • 地震、洪水、感染症などのハザードの種類ごとに BCP が作られることが多い
  • BCM の活動全体の中で、特に BCP の作成が重視されることが多い
  • 事業活動の継続・再開について扱われていない災害対応計画でも「BCP」と呼ばれることがある

最近はようやく日本でも、「オールハザード」(もしくはマルチハザード)の BCP の必要性に言及されるようになってきましたが、世界標準の BCM はもともとオールハザードで考えられてきたものです。

もちろん日本流の BCM にも利点はありますが、サプライチェーンが国際的に広がっている昨今、外国企業との間で BCM に関する説明や対話、議論が増えてきているため、日本企業においても世界標準の BCM に取り組む必要性が高まっていると言えます。

BCI の Good Practice Guidelines(GPG)は世界中の BCM 関係者に活用されており、かつ国際規格 ISO22301 との整合性も確保されているので、GPG に基づいて BCM の手法を学ぶことで、世界中の BCM 関係者との間で共通のフレームワークや基礎知識を備えることができ、諸外国の取引先との間で BCM に関する円滑なコミュニケーションができるようになります。

また、GPG は約 20 年の間に 5 回改訂されており、改訂のたびに世界中の BCM 関係者からのフィードバックが取り込まれています。したがって、GPG を通して世界中のプロフェッショナルの経験によって洗練された方法論を学ぶことができます。

「CBCI」資格とは何か?

「CBCI」とは、BCM の普及啓発に取り組む国際的な非営利団体であるBCI(Business Continuity Institute:事業継続協会)によって認定される、エントリーレベルの資格です。日本ではあまり普及していませんが、諸外国では企業などで BCM の担当者に関する求人で CBCI 以上の資格取得が条件になっていることも少なくありません。また BCM のコンサルタントなどにとっては CBCI は必須であり、CBCI より上の資格である「MBCI」以上を取得していないと専門家として認められない場合もあります。

CBCI 資格を取得するためには、BCI が運営している「CBCI 試験」に合格することが求められます。これは選択式の筆記試験で、GPG からまんべんなく出題されますので、GPG の内容を網羅的に学習して理解する必要があります。

BCP Asia 社の「CBCI 資格認定トレーニングコース」は、CBCI 試験の範囲を全てカバーしており、試験の内容も熟知した講師が担当しますので、このコースを受講することで、より自信を持って CBCI 試験に臨めるようになります。

もちろん資格取得が必要ない方にとっても、GPG に基づいて BCM のフレームワークを理解した上で、実務に必要な手法を体系的に学ぶことができる実践的な内容となっています。講師は経験豊富なコンサルタントなので、BCM の実務経験を交えて分かりやすく解説します。また質疑応答の時間も長めに確保されているので、受講者の皆様の興味や関心に応じて、より具体的なノウハウをお伝えすることができます。

なぜ BCP Asia 社の研修コースなのか?

読者の皆様の中には、なぜ筆者がシンガポールの BCP Asia 社と組んで日本人向けに研修を行うことにしたのか、疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれません。

意外に思われるかもしれませんが、シンガポールでは日本よりも早い時期から BCM の普及が進められてきました。BCM に関する最初の国際規格「ISO 22301」が発行されたのは 2012 年ですが、これより前の 2008 年にはシンガポールで独自の国家規格「SS 540」が発行され、特に金融セクターを中心に BCM への取り組みが推進されてきました。

そのような BCM 先進国であるシンガポールで、BCP Asia 社は 2009 年から BCM に関する研修コースを運営してきました。またマレーシア、タイ、中国でも研修を実施し、これまで多数の CBCI 試験合格者を送り出してきた実績を持っています。そこで筆者は、そのような研修の経験やノウハウを活用して日本での BCM に役立てたいと思い、BCP Asia 社の講師としてこの研修コースを日本語で提供するという形を選びました。

研修の受講を検討される方へ

弊社の Web サイトに、この研修に関する説明を掲載しておりますので、下記 URL をご参照いただければ幸いです。
https://office-src.com/business/cbcitraining

なお、お申し込みをされたい方は BCP Asia 社の Web サイト(下記 URL)から直接お申し込みください。
https://bcpasia.com/training/cbci-japan/

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事業継続マネジメント(BCM)に関するガイドブックを出版させていただきました。特に中小企業の皆様が自力でに取り組まれることを想定して執筆させていただきましたので、お役立ていただければ幸いです

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オンラインセミナー「事業継続計画(BCP)への取り組み方と調達・購買部門の役割」で講演させていただきました(日本サプライマネジメント協会主催)

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昨日は特定非営利活動法人日本サプライマネジメント協会(ISM-Japan)主催のオンラインセミナーにて、「事業継続計画(BCP)への取り組み方と調達・購買部門の役割」というタイトルで講演をさせていただきました。

当日は企業の調達・購買部門の方々を中心に多くの皆様にご参加いただきました。貴重な機会を下さいました日本サプライマネジメント協会様に御礼申し上げます。

セミナーの概要は下記 URL に掲載されております。
https://ism202206.peatix.com/

講演では事業継続マネジメント(BCM)に関して概略的な説明をさせていただいた上で、BCM の活動において調達・購買部門の方々にどのような役割を担っていただきたいかを、私の個人的な期待も込めて説明させていただきました。

私見ですが、調達・購買部門の皆様には次のような方法で BCM に関わっていただきたいと考えています。

  • 従来から行われている、サプライヤーに関するリスクマネジメント活動の中に、事業継続の観点を加える。
  • 様々な方法を使って、サプライヤーがどのように BCM に取り組んでいるかを把握する。
  • 事業継続戦略の検討において、事業継続以外の観点(コスト、品質、商品価値など)がバランス良く考慮されるよう、情報やアドバイスを提供する。
  • 演習の場面設定やシナリオを作成する際に、それらがより具体的かつ現実的な内容になるよう、サプライヤーや業務委託先に関して具体的な情報や想定を提供する。

講演の後に活発な質疑応答があり、私自身にとっても調達・購買部門の方々の問題意識を知る貴重な機会となりました。

BCM の活動には経営層のリーダーシップや積極的な関与だけでなく、様々な部門の方々の協力が不可欠ですし、様々な部門の日常教務の中に事業継続に関する活動が組み込まれることによって BCM がその企業に定着していくという面もあります。今後も様々な部門の方々と BCM に関する対話や議論をする機会を増やしていければと思います。

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事業継続マネジメント(BCM)に関するガイドブックを出版させていただきました。特に中小企業の皆様が自力でに取り組まれることを想定して執筆させていただきましたので、お役立ていただければ幸いです

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YouTube: BCP の「実効性」とは何なのか

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YouTube「事業継続マネジメントについて語りつくすチャンネル」に動画を投稿させていただきました。

第 18 回:BCP の「実効性」とは何なのか

今回は、事業継続計画(BCP)の「実効性」とは何なのか?「実効性のある BCP」とはどういうものなのか?というテーマで語っております。

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事業継続マネジメント(BCM)に関するガイドブックを出版させていただきました。特に中小企業の皆様が自力でに取り組まれることを想定して執筆させていただきましたので、お役立ていただければ幸いです

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合同会社 Office SRC 代表 田代邦幸

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YouTube: 今後の情報発信について/いかに BCM で手を抜くか

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YouTube「事業継続マネジメントについて語りつくすチャンネル」に、久しぶりに動画を投稿させていただきました。

第 17 回:今後の情報発信について/いかに BCM で手を抜くか

前回の動画から半年近く間があいてしまいましたが、今回は、事業継続マネジメントの実務でいかに手抜きをするか、というテーマで語っております。

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事業継続マネジメント(BCM)に関するガイドブックを出版させていただきました。特に中小企業の皆様が自力でに取り組まれることを想定して執筆させていただきましたので、お役立ていただければ幸いです

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「想定外」とはどういうことか?

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巷で「想定外」という言葉が使われる場面が本当に増えたと思います。個人的な感覚としては特に 2011 年の東日本大震災以降、特に使われる頻度が増えたように感じています。しかも BCM や災害対策に関する仕事をしているので、一般の方々よりも「想定外」という言葉を耳にする機会は多いのではないかと思います。

しかしながら一方で、私自身は「想定外」という言葉を極力使わないようにしています。また、理由は後で述べますが、むやみに使うべきでない用語だと思っています。

そこで本稿では「想定外」という言葉についての問題意識を共有させていただきます。あくまでも私自身の個人的な考えですので、よろしかったら皆様もぜひ考えてみていただきたいと思います。

 

1. 「想定外」の意味もいろいろある

人が「想定外」という言葉を使っているのを聞いた時、ちょっと気をつけなければならないと思っています。というのは、どうも「想定外」という言葉の使い方が、人によって異なると思われるからです。

私が聞いた範囲での「想定外」は、だいたい次の 2 つのどちらかの意味で使われていると思います。

  • a) そういう事が起きるとは全く思っていなかった
  • b) そういう事が起きる可能性もあると思っていたが、そこまでは対策できないので検討対象から外した

(稀に、ご自分の中で上の a、b が混ざっている方もおられます。)

もちろん、どちらの用法が正しい(もしくは間違い)などと断じるつもりはありません。厄介なのは、上のような 2 通りの意味で使われているということと、相手がどちらの意味で使っているかが、前後の文脈を踏まえて考えないと分かりにくいことです。これはもちろん、私が「想定外」という言葉を使った時に、どちらの意味で受け止められるかが分からないということでもあります。

雑談ならば別に構わないのですが、ちょっと真剣な議論や仕事上の会話でお互いの用法がズレていると、誤解を招いたり議論がかみ合わなくなったりする可能性があります。

このような理由から、私自身は「想定外」という言葉を極力使わないようにしていますし、真面目な議論の中で相手が「想定外」という言葉を使ったら、上の a、b どちらの意味なのか確認するようにしています。

 

2. では事業継続マネジメント(BCM)ではどう考えるのか

ここから先は、私の個人的な考え方というよりは、標準的な方法論に基づく説明です(注)。

事業継続マネジメント(BCM)においては、「事業活動に必要な資源が使えなくなったらどうするか」を中心に考えます。資源とは例えば人材、設備や装置、建物、IT システム、情報、材料や部品、業務委託先などです。

例えばある建物に対して、「何らかの理由でこの建物が使えなくなったら、どのような方法で代替するか」を考えます。代替方法としては、「他の建物に移る」という方法もあるでしょうし、業務の内容によっては在宅勤務に切り替えるとか、その建物で行われていた業務を社外に委託するという方法も現実的かも知れません。

ここで、この建物が使えなくなる原因として、どのようなものが考えられるでしょうか?

地震、火災、洪水、停電、放火、テロ、飛行機の衝突、建物の欠陥、戦争…….実際に起こる可能性がどの程度かは別として、考えるだけなら無限にあり得ます。つまり「地震が起きたらどうするか」、「洪水が起きたらどうするか」、…….を考え始めたら、どこまで考えても終わりません。そして、もし「テロが起きたらどうするか」を考えていなかった企業がテロに遭遇したら、「想定外でした」ということになってしまいます。

一方で、事業活動に使われている資源は有限です。したがって「この建物が使えなくなったらどうするか」、「この設備が使えなくなったら…..」という検討には必ず終わりがあります。もちろん、会社中の全ての資源に対して検討するのは大変なので、検討対象を優先順位の高い事業活動に限定するなどの工夫は必要です。

そして、それらの「有限の資源」に対して網羅的に代替策を検討できれば、「まさか○○○が使えなくなるとは想定外でした」ということは起こりません。

つまり、BCM において資源を中心に代替策を検討するという考え方は、地震や火災などの原因を考えることに時間や労力を使いすぎず、かつ「想定外」になることを防ぐという意味でも有効だということになります。

 

2001 年に発生したニューヨーク同時多発テロ事件では、複数の企業(主に金融業)が事業を短期間で再開させました。当時 BCP という名称を使っていたかどうかは分かりませんが、オフィスが使えなくなった場合の代替策として、臨時オフィスや PC を確保するための準備がされていました。

恐らく彼らも「ビルに飛行機が突っ込んでくる」ことを想定していたのではなく、「ビルが使えなくなる」ことを想定して準備していたのだろうと思います。このような準備ができていれば、「まさか飛行機が突っ込んでくるとは想定外だった」というような言い訳をせずに済むでしょう。

 

3. (オマケ)原因事象型/結果事象型

日本では、前述のように「地震」、「火災」……などの原因から考えて事業継続計画(BCP)を作るのを「原因事象型」、資源から考えるのを「結果事象型」などと呼ぶ方が多いようです。

もし、これらの呼び方に合わせて言うならば、標準的な BCM の方法論は最初からもともと「結果事象型」だということになります。

BCP を作る際に「原因事象型」で考え始めると、前述の b のような意味での「想定外」が増える可能性が高くなるので、標準的な BCM の方法論のとおり「結果事象型」で取り組むのが合理的です。

 

ただし、災害などが発生した直後の対処手順(「初動対応」もしくは「インシデント対応」などと呼ばれます)の部分は、当然ながら事象ごとに異なりますので、この部分は事象に合わせて個別に作る必要があります。この点は区別していただければと思います。

(そのあたりは下記の書籍に詳しく書かせていただきました。)

 

【注釈】

  • 本稿で「標準的な方法論」とは、ISO 22301 に代表される国際規格や、世界で広く参照されている BCI Good Practice Guidelines で体系化されている方法論を指します。

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事業継続マネジメント(BCM)に関するガイドブックを出版させていただきました。特に中小企業の皆様が自力でに取り組まれることを想定して執筆させていただきましたので、お役立ていただければ幸いです

田代邦幸(著)『困難な時代でも企業を存続させる!! 「事業継続マネジメント」実践ガイド』(セルバ出版)1,980 円(税込)

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書籍紹介『ISO 22301:2019 事業継続マネジメントシステム 要求事項の解説』(中島一郎・岡部紳一・渡辺研司)

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まず重要な前提として、この本が「ISO 22301 による認証取得のためだけの本ではない」という点は強調しておきたいと思います。

日本における非常に残念な誤解のひとつが、「マネジメントシステム規格は認証取得のためだけに使われるものだ」というような思い込みです。実際には、規格では国際的に合意された用語の定義や、取り組み方の枠組みなどが提供されており、認証取得するか否かにかかわらず、広く活用されるべきものです(実際に諸外国ではそのように活用されています)。

ところが日本では、前述のような誤解が根強く残っているために、認証取得を目指さない人や組織は規格を読まないし、規格に関連する参考書も読まない、という状況が続いています。

この問題については下の動画でも語っておりますので、お時間がありましたらご視聴いただければ幸いです(写真をクリックすると YouTube のサイトが開きます)。

さて、前置きが長くなりましたが、今回紹介させていただく本は、JIS(日本産業規格)のマネジメントシステム規格に合わせて、日本規格協会から出版されている一連の書籍群のひとつです。私自身、これ以外にリスクマネジメント(JIS Q 31000)および情報セキュリティ(JIS Q 27001)など、いくつかの書籍を持っていますが、いずれも規格の制定に関わった方々を著者に迎えて作られているので、これらの規格に関わる仕事をする人にとっては必読本となっています。

本稿で紹介させていただく本に関しても、3 名の著者はいずれも JIS Q 22301 素案作成委員会のメンバーであり(委員長は渡辺先生)、また JIS 規格の元となっている ISO 規格を制定するための委員会にも参加されているので、この規格のことを最も熟知されている方々と言えます。

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【書籍情報】

中島一郎・岡部紳一・渡辺研司(2021)『ISO 22301:2019 (JIS Q 22301:2020) 事業継続マネジメントシステム 要求事項の解説』日本規格協会

Amazon リンク

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本書はもともと ISO 22301 の 2012 年版に合わせて出版されていましたが、ISO 22301 が改訂されて 2019 年版に、これを元に制定された JIS Q 22301 も改訂されて 2020 年版となったことを踏まえて、新たに出版されました。

いま私の手元に新旧 2 冊が並んでいますが、本の厚みが概ね 3 割増くらいになっています(価格は約 4 割増)。

(左が旧版、右が新版)

本来、規格というものは、規格本文だけ読めば内容を正しく理解できるように書かれているべきだと思いますが、実際にはなかなか難しいものがあります。しかも、もともと英語で書かれている ISO 規格を JIS 化する際に、和訳によって理解しにくくなっている部分もあります(これは規格の翻訳の質が低いという意味ではなく、翻訳によって意味やニュアンスなどが伝わりにくい部分もあるので、意味が 100% 伝わる翻訳が不可能だという意味です)。

本書では、規格の開発に関わっていた著者らが、そのような部分を(ある程度の背景事情も含めて)丁寧に解説してくださっているので、本来この規格が何を求めているのかを理解する上で非常に有用です。

そして、「本来この規格が何を求めているのか」≒「効果的に事業継続マネジメントに取り組むためには何が必要か」という関係が成り立ちますので、BCMS の認証取得を目指すかどうかは関係なく、事業継続マネジメントに取り組む全ての方々にとって、本書は間違いなく役に立ちます。

また、第 4 章は「ISO 22301 についての Q&A」となっており、日本で多くの方々が抱いていると思われる 16 の疑問に対して、19 ページを割いて回答されています。これらも事業継続マネジメントに対する理解を深める上で大変有用だと思います。企業をはじめとして多くの皆様に活用していただきたい書籍です。

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事業継続マネジメント(BCM)に関するガイドブックを出版させていただきました。特に中小企業の皆様が自力でに取り組まれることを想定して執筆させていただきましたので、お役立ていただければ幸いです

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