書籍紹介『東日本大震災緊急災害対策本部の 90 日 – 政府の初動・応急対応はいかになされたか』小滝晃(著)

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先日「第一回 国難災害対応マネジメント研究会」に出席した際に、当日登壇されご意見を述べられた、国士舘大学客員教授の小滝晃先生がこのような著書を出されていることを知り、早速購入してみました。

小滝先生は東日本大震災の発生当時、内閣府政策統括官(防災担当)付参事官(総括担当)を務めておられ、震災発生直後に首相官邸に非常参集して以来、そのまま首相官邸にほぼ常駐して緊急災害対策本部の設置・運営に携わってこられたそうです。

本書は 6 章からなりますが、第 1 章から第 3 章までは緊急災害対策本部の設置・運営に関する業務遂行を通じてご経験・ご認識された事柄をまとめたものとなっています。また第 4〜6 章はこれらを踏まえた災害対策に関する考察・提言となっています。

まだ前半部分しか読んでおりませんが、緊急災害対策本部において報告・検討された事項や、同本部から指示された内容などが詳細に記述されており、当時の状況を知るための資料としての価値が非常に高いと思いました。

個人的にとても印象に残ったことの一つは、特に震災発生直後の段階で、国会議員や各政党から説明や情報を求められた場面が非常に多かったことです。いろいろご事情はあったものとは思いますが、緊急事態対応で多忙を極めている方々にとって大変な負担となっていただろうと思います。

 

【書籍情報】

小滝晃(2013)『東日本大震災緊急災害対策本部の90日―政府の初動・応急対応はいかになされたか』ぎょうせい

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合同会社 Office SRC 代表 田代邦幸

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